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2020.11.22

オルガンジャズの巨匠 / JIMMY SMITHのアルバムあれこれ

タイトルが入ります

 

前回に今回もまた引き続きジャズと言われるような分野の話です。退屈ですみません。
ブルーノートレーベルと言えば所謂黒人ジャズを得意としたブルージーな作品が多いのが特徴です。こちらの看板スター、オルガンジャズのジミー・スミスの数多いリーダー作の中から、比較的マイナーな1枚と、VERVEレーベルから王道とは言えないジャズ・ファンク、ソウル・ジャズテイストな1枚のアルバムの紹介です。

 

さて、オルガンとエレキギター、どちらもサックスやピアノ等、ジャズの王道の楽器と比べると、いくぶん脇役的な立ち位置の2つの楽器パートですが、これらは逆に恐ろしく相性が良く、オルガンジャズというとほんとエレキギターは欠かせないような構成になっていることが多いです。
なのでジミー・スミスの名盤というとやはりギターのケニー・バレルとの共演が、真っ先に思い浮かびます。
’58「Home Cookin’」、”60「Midnight Special」、’65「Organ Grinder Swing」等、どれも渋くブルージーな雰囲気で、オルガンジャズの大名盤と言われているものばかりです。ブルージーですね。

 


 

今回は、その王道からちょっと外れて70年代のジミー・スミスのアルバムです。
レーベルはBLUE NOTEではなくVERVE、72年L.A.でのライヴを収録した「ROOT DOWN」というアルバムです。
70年代という時代背景もあり正当なジャズと言うよりはもっと、アーシーでグルーヴィーな演奏が楽しめます。
いわゆるレア・グルーヴ系の名盤といわれるアルバムで、ジャズ・ファンク、ソウル・ジャズが好きな方には相当有名なアルバムです。

 

 

ドラムがポール・ハンフリー、ギター、アーサー・アダムス、そしてベースにウィルトン・フェルダーというめちゃくちゃファンキーな面子です。
クルセイダーズで有名なサックスが本業のウィルトン・フェルダーのベースが最高にかっこいいです。

 

 

所謂モダンジャズのクールな演奏とは対局にある、ホットでファンキーな踊れるジャズ、もちろんライヴ盤ですので観客の熱狂ぶりがダイレクトに伝わります。
1971年のダニー・ハサウェイの名盤「LIVE」やキング・カーティスの「LIVE AT FILLMORE WEST」にも似た雰囲気ですね。
身体が勝手に動き出す感じね。

 

そして、もう一枚はブルーノートに戻って先程とは真逆のオルガントリオでの静かな1枚。
「JIMMY SMITH PLAYS FATS WALLER 」’62年のアルバムです。
名前の通りファッツ・ウォーラーのカバー集。
僕が一番最初に買ったジミー・スミスのアルバムです。もちろん当時はLP。
ジャズファンからは評価の低いアルバムですが、僕は大好きなアルバムで今でも事あるごとに聴いてます。

 

 

他のアルバムのようにテクニックに走らず、演奏は地味でダイナミクスとタメをつけて情緒たっぷりに演奏するファッツ・ウォーラーの名曲「ハニーサックルローズ」「浮気はやめた」等、派手さは全く無いけれど、しみじみいいアルバムで、個人的に好きな1枚。
前回に続き「明かりを落として深夜に小さな音で聴く秋のアナログ盤2」とタイトルをつけてもいいようなアルバムですね。

 

比較的最近は、皆が寝静まった深夜に音楽を小さな音で聴くことが多く、そうなるとビールやワインではなく、バーボンやスコッチ等のオン・ザ・ロックが一番しっくりきますね。
ピクルスやナッツや銀杏なんかを少しだけつまみにして。
もう50代ですから歳相応というやつですかね。
ランニングなんかして少しは抵抗はしていますが、やはり歳には勝てないですね。
ステーキや唐揚げなんて、ほんの少し食べればもう充分だし、
若い頃からずっとビールが好きで、一生ビール飲むって思ってたんだけどなぁ。