2020.12.06
元祖ジャズ・ファンク GROVER WASHINGTON JR. / FEEL SO GOOD ’75
12月に入りました。2020年もあと僅か。
今年は仕事の上でも大きな変化の年でした。いろんな種類の仕事をしているので多忙を極めていますが、求められている事に感謝です。
脇役は主役あってこその存在価値ですから。
そんなわけで、今日のアルバムはグローヴァー・ワシントン・ジュニアですが、エリック・ゲイルやルイス・ジョンソンなどの脇役?にリスペクトを込めて。
グローヴァー・ワシントン・JRというとあまりにも80年のグラミー受賞盤「Winelight」が有名で、もちろん文句なしに名盤ですが、僕は70年代のジャズ・ファンク的辛口アルバムが好みで、その中ではちょっとマイナーな75年のアルバム「FEEL SO GOOD」にスポットを当ててみたいと思います。
このアルバムの前作「MISTER MAGIC」も相当にファンキーで甲乙つけがたい内容です。こちらもいずれ紹介したいです。
両方ともアレンジはボブ・ジェームス、レーベルはKUDUです。
さて、このアルバム「FEEL SO GOOD」のアナログ盤でいうB面、収録は2曲だけなのですが、針をおとした瞬間から始まるファンクなリズムに乗せて、時にエモーショナルに時にクールに時に柔軟にうたうグローヴァー・ワシントン・ジュニアのサックス、後半クールなサイドマン、エリック・ゲイルのいつになく熱く盛り上がるギターソロが素晴らしいタイトル曲「feel so good」に続いて、ヒップホップのサンプリングネタとしても有名「Hydra」。
ルイス・ジョンソンの元祖チョッパースタイルのベースとドラムのコンビネーションのリズムが最高です。これだけでもずっと聴いてられる。そこにシングルノートで控えめに絡むエリック・ゲイル。
数十年トータルすると、B面3回にA面1回くらいの割合で聴いているので、きっとB面の方ばかりが減っているんでしょうね。
A面とかB面とか、アナログ盤ならではの聴き方ですね。
このアルバム全てが丁度いい分量で収まっており、誰もがやり過ぎていない、かといって誰の個性も埋もれていない、このちょうどいい感が、長い間安心して聴ける秘訣なのかも知れませんね。
ちょうどいい感、といえば
昔ラーメン屋さんで、普通のラーメンを頼んだのに、ほうれん草増しのラーメンが運ばれてきた事があって、間違ってますよ、と伝えたら嫌いじゃなければ食べて下さいと言われたんですね。
標準でもほうれん草は入っているので嫌いなわけではない。
それも分かって店長さんはそのまま食べて下さいと言ったのだと思います。
もちろん、それは好意で。
ただ僕としてはこのスープの量と麺の量に対してのこのほうれん草の量が気に入ってオーダーしているのに、妙にほうれん草が多いバランスの崩れたほうれん草増しを、サービスしてやったくらいの感じで出されてもちょっとなぁ、と思ったんですが、そんな事いちいち言うのもなんだかなって複雑な気分になりました。
結局、僕はどうしたかというと、そのラーメンは麺もスープも全て飲み干して、鉢の底に、増した分(と思われる量)のほうれん草だけを、きれいに残して帰りました。
また、来週。